僕の地元で崇められている神様はとても恐ろしい存在だ。敬うものには幸福を約束するが、蔑ろにするものには天罰をあたえるといわれている。だから皆神様の呪いを恐れて毎日のお祈りをかかさない。
しかし僕の祖父はそんなのはただの迷信だとバカにしていた。酔っ払った時はいつも「呪えるものなら呪ってみろ!」と神様がいるであろう夜空に向かって叫んでいた。
そんなことをしているといつか本当に呪われてしまう、と周りは皆心配していたが、祖父は気にもとめていなかった。
そして祖父はやはり神様に呪われてしまった。神様を蔑ろにし続けた罰だろう。
神様の呪いを受けた祖父は120歳までしか生きられなかった。なんという恐ろしい神様だろう。